キャリアアップ助成金についてご紹介します。申請方法についてもまとめているので参考にしてください。キャリアアップ助成金の概要、その申請方法、助成金を活用したいと考える事業主様が多い一方で活用できていない理由まで、わかりやすく解説します。

派遣社員やアルバイト、有期契約労働者などの非正規雇用の方に対して、企業内で「キャリアアップ」を目指すための費用を国がサポートします、というのがキャリアアップ助成金です。

管轄は厚生労働省で、助成金は返済する必要がないため、活用したいと考える事業主は多数いらっしゃいます。

平成30年度のキャリアアップ助成金は、以下の7つのコースです。

• 正社員化コース
• 賃金規定等改定コース
• 健康診断制度コース
• 賃金規定等共通化コース
• 諸手当制度共通化コース
• 選択的適用拡大導入時処遇改善コース
• 短時間労働者労働時間延長コース

社会の変化によって助成金制度も変更されるので、助成金を受けたいと考えたら、まずは概要を確認するところから始めましょう。キャリアアップには欠かせない生産性の向上やスキルアップのみではなく、処遇改善を目的としたコースも用意されています。

事業主がキャリアアップ助成金を申請するには、雇用保険適用事業所の事業主であり、雇用保険適用事業所ごとにキャリアアップ管理者を置いている、対象労働者に対しキャリアアップ計画を作成して管轄労働局長の受給資格の認定を受けているといった要件があります。

こうした共通要件に加え、各コースに一定の要件が設けられています。キャリアアップ助成金を受給するには、必要なプロセスを順番良く踏んで、様々な書類の提出期限を守らなければなりません。それらの中でも特に気を付けたいのは、キャリアアップ計画書の作成です。

この計画書は、事業主によるキャリアアップの計画を紙面上に落とし込んだもので、対象者・期間・目標などを盛り込む必要があります。こちらもコース実施日より前に提出する必要があります。計画通りに進んでいない、目標とずれている内容を実施しているようであれば助成の対象から外されてしまう可能性もあるので、慎重に行いましょう。

計画に変更があった場合は、その都度変更届を提出する必要があります。計画書の作成後は管轄の労働局長、またはハローワークに提出してください。

キャリアアップ助成金を活用する時の注意点は下記の通りです。

• それぞれのコースで複雑なプロセスを守る必要がある
• 様々な書類には提出期限がある
• 長い年月を要する

助成金制度が広まらないのは、このように事務作業が複雑なこと、スケジュール管理が困難であったり、厚生労働省からのマニュアルがわかりづらかったりすることが理由に挙げられます。そこで活用していただきたいのが、社会保険労務士などによる申請代行です。

社会保険労務士のようにスペシャリストに依頼するだけで、助成金が受け取れる可能性が高まるだけでなく、本業にも集中することができます。外部にサポートを依頼すると費用が気になるかと思いますが、一般的に持ち出しになることはないため、気軽にご依頼いただけます。